NEWS&TOPICS
- 2018.11.23
- 野池環境と泉水環境について-5
4.風通しについて
野池環境と風通しの何の関係があるのかと思われる方がおられると思いますが、私がこれに気づいたのは
約35年前にドイツで行われたINTERZOOという総合ペットの展示会場でのことでした。
各ブースに展示されている熱帯魚や海水魚水槽にガラスの上蓋が無いのです。
日本では通常水槽の上にガラス蓋を載せて蛍光灯を設置します(水槽の水や湿気から蛍光灯を守る為に)
不思議に思いあるメーカーの担当者に質問をしたら「ガス交換がスムーズにいくために蓋をしない」と返答されました。
「ガス交換?」私は彼が何を言っているのか全く理解出来ませんでした。
その2年後にまたINTERZOOを訪れた際にドイツトップメーカー(ドイツは他国に比べてソフトレベルが高いので
製品もソフトに裏付けされた質の高い製品を数多く販売していました。)の男性に2年前と同じ質問をしました。
「なぜ熱帯魚や海水魚水槽にガラスの上蓋が無いんですか?」
すると男性は親切にブース奥に招き入れてくれて言葉が通じないことを配慮してA4紙にボールペンで説明をして
くれたのです。
なんとこの男性は、2年後のINTERZOOで世界的に大ブレークされたDupla社の社長さんだったのです。
要約すると水槽内では様々なガスが発生しており水中から空気中に放出されています。
しかし蓋があると水中内のガスがスムーズに放出されなくなり溶存酸素が低下してします。
こんな感じの説明でした。
もう少し詳しく説明した弊社のwebサイトがありますのでリンクを貼っておきます。
(リンク先: オランダ KOI SHOW セミナーについて-5)
野池周辺が高い樹木で覆われていると風通しが悪くてガス交換がスムーズに行きにくいのです。
皆さんの泉水池でも同じことが言えます。
しかし冬場に余り風通しが良すぎると水温が低くなりすぎるので冬場はそれなりに対策は必要かと思います。
話は少し脱線しますが、私は良く野球観戦に行くのですがそこで風通しの悪い気持ちを特に夏場に感じることが
あります。
野球場は元々すり鉢状の形状が多いので風通しは良くありません。
特に広島は「夏場の7月から8月の朝凪、夕凪が有名」で海風と陸風の変わり目に1時間くらい風が止まる時間が
あるのです。
非常に体感的に不快な気持ちになります。
多少の息苦しさも感じます。
不快とは「嫌な気持ちなる事」
「不快な気分とか不快を覚える」とか「気分のすぐれない事」とか言われます。
もしこの状態が続くと相当なエネルギーを消費します。
タイ バンコクでパッキング作業した時など声を出して発狂したくなったことも度々ありました。
タイの湿度が高く、高い気温に慣れていない日本からのお客さんも体調不良になる方が多くおられたのも致しない
事だったと思います。
我々でも部屋の空気がどんよりしたりした後に窓を開ける事により気分良くなりますよね?!
「ガス交換」は非常に大事な事で風通しの悪い野池環境にいる錦鯉も辛いのではないかと思います。
野池の風通しが良い事でいらなくなったガスが水中から空気中に放出しやすくなります。
淀んでいた空気が風ですっきりする感覚で水中もすっきりします。
水と空気はつながっています。