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- 2018.11.09
- 野池環境と泉水環境について-3
2.水質について
泥、土、小石の種類の影響があるかもしれませんが、概ねpHは7.0以上になると思います。
また藻類の光合成により酸素が放出されますのでpH7.0以上になると思います。
ただしpHが7.0以上になるという事は「アンモニアの脅威」に気をつけないといけません。
その為に飼育する錦鯉の数、飼料を与える回数や量にも気を付けなければなりません。
また野池の近くに田畑がある場合には、田畑に与える肥料分が野池に流入する可能性がありますので野池選定には
不向きだと思います。
そして田畑からの水が直接入り込まなくても浸透して肥料分が野池に入り込む危険性があります。
もしそうなれば「富栄養化された野池」となり非常に危険で錦鯉にとっては快適な環境と言えず危険性を伴った水質と
言えます。
富栄養化とは?
今回野池における富栄養化で考えれば、食べ残しのエサ、錦鯉の粘膜や排泄物、野池周辺樹木の葉、野池周辺にある
田畑からの肥料分などにより
リン・窒素などの栄養物質が蓄積する事で限度を超えるとプランクトンが異常繁殖して汚染や水が腐る事です。
これらが異常繁殖して水中の酸素が少なくなるので錦鯉が死んでしまうことがあります。
特にアオコ(ラン藻類)は浮きやすい特性がありますので太陽光線を遮光してしまい水中に光が届きにくくなります。
その結果水中に生息している水草や植物プランクトンは、光合成が出来なくなり水中の酸素が不足する状態
(貧酸素状態)になることもあります。
植物プランクトンは、夜間水中にある酸素を使って呼吸しています。
従って水中の酸素が不足する状態(貧酸素状態)になることもあります。
昼間は二酸化酸素を利用して光合成をし夜間は酸素を消費している。
植物プランクトンも生き物ですから呼吸しています。
更に野池で異常に繁殖した植物プランクトンは動物プランクトンに食べられずに湖底に沈んでいきます。
動物プランクトンにとってエサである植物プランクトンが多すぎると言えます。
底に沈んだ植物プランクトンは、死んでいきます。
有機物の死骸となります。
これを野池の底に生息しているバクテリアが、せっせと分解していきますが余りにも量が多いために大量の酸素を
消費します。
(生物ろ過に使用するバイオスポンジに酸素を供給させるのはこの事です)
最後に「アオコ毒」について
アオコの原因となるラン藻類の中には毒をもつ種類がいます。
ミジンコや稚魚などは食べる事で死に至ることもあります。
今回野池について説明していますが、上記の事は「稚魚池」にも共通して言えることです。
事前にやるべきこと、池の水を見て早目に判断して処理する事、起きてしまってからでは遅すぎます。
特に稚魚など体力が無い場合には、変形になったり成長が悪かったり色が出にくくなったりと影響を受けやすいと
思います。
なぜなら「快適環境で無いから」