NEWS&TOPICS

2017.06.21
観察日記について

2017-5-12 (3)

昨日お客様からの電話による質問がありました。
【質問内容】
この時期のなると水が緑色になり困っているのだけどどうすれば良いかとの内容
でした。

下記にさらに質問をお客様にしながらの私の回答を説明いたします。
【回答内容】
まずは池の水量やろ過システムの内容などの質問をいたしました。
やはり生物ろ過システムが非常に脆弱なことでした。
それからバクテリアの働きやろ過槽内へのエアーレーション強化などの説明を
しました。

私も現場を見ていないし「日々のエサやりの回数や量、水換えの頻度や量、直射日光の
あたる時間、 ヘドロの量や溜まるペース、地下水なのか?水道水なのか?
またその水質はどのような数値を示しているのか?」などなど。
多くのものが理解していない中での説明になりましたので毎回思うのですが私は
少し欲求不満になります。
この方には毎日、観察日記をつけて頂くように説得をしました。
この観察日記を書くことだけで今まで見えなかったことが見えるようになってきます。

例として言えば私が良く言っていますが
1.水面に白い泡が出ていないか?
2.ユスリカなどが発生していないか?
3.池の水の色が茶色、緑色
4.水がドロンとして透明度が低いか?

その他もありますが、目視するだけで誰でも簡単にわかる事だと思います。
これらどれか一つあればバクテリア活動が弱っている証拠です。
そうなればすぐにでも対処する方法があります。

多くの方はこれらの事を見過ごしているか?
強い言い方で言えば興味がないのか?
でも大事な錦鯉が調子を崩すと大慌てで専門店に駆け込まれます。
それであれば事前に病気の原因が目の前で出ているのですから注意深く目視をして
観察日記に書き込んでいきましょう。
それから対処していけばよいと思います。
それにより多くの病気を予防することは出来ます。

水が緑色になれば殺菌灯を使用される方が多くおられますが、使用されても全ての
植物プランクトンを死滅することは出来ません。
多くの殺菌灯は基本的に水深20cm位にしか届きません(あくまでも参考例で中には
10cmにも満たない殺菌灯もあります)
また薬品使用で対応されても植物プランクトンが死滅して更に水質は悪化して
いきます。
その理由は死滅したプランクトン類は「有機物の死骸」ですからこれもバクテリアが
分解しなければならなくなりバクテリアに非常に負担を掛ける状況になり生物ろ過
システムが破壊されます。

即ち飼育者の「見た目重視」の考えにより錦鯉にとって最悪な環境へと追いつめている
のです。
pH低下のためにカキガラを使用する事と同じことです。
(pHは持ち上がるが水が硬水になり粘膜が剥がれて艶が無くなり病原菌の侵入が
容易くなります)

まずは植物プランクトンが発生しないような水質にすることが先決です。
特に硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸の増加には注意しましょう!
結論から言えば植物プランクトンを0にすることは不可能です。
植物プランクトンが異常発生しない様に生物ろ過(バクテリアによる有機物分解)を
強化して充実させることです。

そして硝酸塩を無害化してくれる「Bacto Power」の使用も効果的です。
しかし観察日記と並行して各種水質検査を行うように心がけましょう。
もっと簡単に分かりやすい情報を得ることが出来ます。

 

 

English Summary
動画を見る