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- 2017.03.09
- 藻類について-2
前回に引き続き「藻類」について説明していきます。
栄養塩とは生物が普通の生活をするために必要な塩類のこと。
植物プランクトンの栄養となる水中に溶けたケイ酸塩・リン酸塩・亜硝酸塩・硝酸塩等を総称して
栄養塩または栄養塩類と言います。
即ち錦鯉のエサ(水中に投与した段階で溶け出しています)・錦鯉の糞尿・微生物、藻類、コケなどの
死骸等から溶出しています。
水換えをしなければならない理由は上記の栄養塩濃度が上昇してくるためなのです。
ではグリーン色の水をクリアにするにはどうすれば良いのか?
UV(殺菌灯)を使用しても藻類をある程度殺すことは出来ますが栄養塩濃度(水の汚れ)に変わりはありません。
特に亜硝酸塩・硝酸塩などは錦鯉に多大な悪影響を及ぼすものであるので「見た目に水がきれいな色」
になっても水質は依然として最悪な環境水と言えます。
UVは気分の問題。
「見た目の問題で良くなった。」と言うことです。
藻類を殺す薬品を使用したら藻類や微生物の死骸からますます栄養塩濃度が急上昇してきますので
水質は更に悪化してきます。
ただし一時的に見た目は水が透明感が出て良いかもしれませんが・・・・。
実は水質環境は最悪なのです!
それでは「最善な方法は何なんでしょうか?」
一番安全で効果的なことは「バクテリアを活性化させる事」です。
即ちバクテリアの生育環境を良くする事でバクテリアを元気にする事です。
そしてバクテリアが活性化してくると何故藻類が消滅してくるのか?
(完璧に死滅させるわけでなく生息数を減らします)
それではそのメカニズムを簡単に説明していきます。
拮抗作用により藻類よりバクテリアの善良細菌が優位性を占めて藻類が繁殖出来ない即ち死減したと言うことです。
拮抗作用・・・生物体のある現象に対し二つの要因が同時に働いて互いにその効果を打ち消し合う作用。
水中に存在する有機物強いては栄養塩類(植物が利用出来る硝酸塩やリン塩、カリウム)の量は変わりません。
また、窒素などの重要元素量がバクテリアによる還元作用で脱窒(亜硝酸塩や硝酸塩が窒素ガスに変換され水中に溶けている
亜硝酸塩濃度や硝酸塩濃度が減少する事)されその濃度が減る。
濃度が減ればリービッヒの最少律の法則にて制限がかかり藻類は繁殖出来なくなります。
リービッヒの最少小律・・・植物の生産量は生育に必要な元素中で供給割合の最も少ないものによって支配される。
例えば鉄イオンが1ありケイ酸が10、リン酸が20ある水の中で植物プランクトンは一番少ない鉄イオンの1と
ケイ酸1、リン酸1しか消費出来ないことになり残りケイ酸9、リン酸19は使用されない事になります。
従って脱窒により窒素量(亜硝酸塩や硝酸塩など)が減少して藻類の栄養となるものがリービッヒの最少律の法則により
取れなくなってきて死滅の方向に行くからです。