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2024.06.21
硬度と錦鯉について-2

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その後当時インターネットなど無い時代でしたので図書館や本屋に行き調べたら
硬度とは「カルシウムとマグネシウム」の量を調べるものと知りました。
そして日本全国の水道水は「軟水」であるので硬度テスターは意味ないことを知り愕然としたことを記憶しています。
ただしアフリカの特定の湖に住むアフリカンシクリッドにはある程度の硬度が必要なので
ろ過槽に「サンゴ」を入れて硬度を調整しました。

硬度を調整すると素晴らしい発色を示し輝くようなきれいなブルー色になったのは
感動しました。
魚の生息地により水質が違うことも勉強になりました。

錦鯉業界にお世話になり始めた時、養魚場さんのろ過槽に「カキガラ」を多く使用されているのを
目にした瞬間に「生物ロカ」が出来ていないからpHが下がるのでカキガラを使用されているんだと
感じました。
業者の方に質問すると「pHが下がるから入れているんだ」言われたので生物ロカの重要性と
硬度上昇による粘膜への影響とかそれで艶が無くなるとか病気になりやすいとか錦鯉に相当負担をかけていますよなどの話を説明したことがあります。

カキガラもサンゴも同じようなカルシウムやマグネシウム成分で構成されているので
熱帯魚時代の「意味ないじゃん」が「意味あるじゃん」になりました。
色々と挑戦することは後で活用出来るようですね!

料理の世界での軟水と硬水について少し説明しておきます。

軟水の特徴
軟水は味があっさりしてクセがないため昆布やかつおだしのグルタミン酸などのうまみ成分を引き出す効果があり
日本食に適していると言われています。
また日本茶、紅茶、ウイスキーなどの香りを引き出す効果があるとされています。

硬水の特徴
硬水は水のにがみや渋みなどの独特なクセがあるため肉の臭みを抑え、アクを取りやすくする効果があり
シチューなどの洋風料理に適していると言われています。

パリで日本人が日本料理レストランを開くにあたり昆布だしがうまく出せないことに苦戦して
パリでは硬水であることを知ったそうです。
EU地域は硬水がほとんどですね。
だから錦鯉飼育にイオン交換やROシステム(逆浸透膜)を利用している方が多いのかもしれません。
私が知る限り40年前から熱帯魚業界でもそうでした。

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