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- 2016.09.15
- 硝酸塩とpH低下について
ある一般ユーザー様から「Bacto Power & バイオスポンジを使用すると本当に見事に
水の透明度は上がり餌喰いも良くなりヘドロも無くなりましたが最終分解物である
硝酸塩が溜まるのでpHが下がるのではないですか?」と質問を受けました。
確かに本来無害である硝酸塩ですが、多量に溜まれば鯉にも有害になりますし
pH低下を伴います。
しかし硝酸塩がpHに与える影響は非常に少なく本当にゆっくりとしたカーブで
低下していきます。
その為に定期的な水換えをしていればまた元のpHに戻っていきます。
ですからBacto Power & バイオスポンジを使用してpHの低下を心配する必要性は
ありません。
ただし錦鯉生産業者様の様に多量の餌をかなりの回数与えれば必然的に短期間で
多量の硝酸塩が溜まりますので水温にもよりますが定期的にpHは調べられた方が
良いとおもいます。
実は急激なpH低下の原因は「ヘドロ」です。
ご存知のようにヘドロとは有機物(えさの食べ残し、フンなど)が、バクテリアに
より分解されていないものでろ過槽においてバクテリアの数が少ない時に起こる
現象です。
ですからビニロック、ブラシなどではバクテリアが住みつくことが出来ないのです。
いくらBacto Power をろ過槽に投与しても住み着くことが出来ないために全て
洗い流されるのです。
バイオスポンジを設置することは例えれば荒地にバクテリアの住居としてマンションを
建設する事と同じです。
充分な住居をバクテリアに与える事で有機物が完璧に分解されます。
更に詳しく説明すると有機物を形成しているのは、主に「炭素C」「酸素O」
「水素H」の3つです。
ろ過が充分に行われると「二酸化炭素と水」になります。
しかしろ過が充分に行われないと即ちヘドロなどが溜まる池においては
「水素イオン」が残り水に急激に溶けていくので酸性の水になります。
みなさんも水中に溶けている水素イオンが多いと酸性に傾くと学生時代に勉強した
と思います。
pHが低下するからカキガラを入れる方が居られますが、カキガラは硬度を上げて
鯉の粘膜などを傷めます。
pH低下をカキガラに頼るのではなくてバクテリアに頼って下さい。
しっかりとしたろ過が機能していればそんなにpHは、下がる事は無いのです。
目に見えないバクテリアの働きは、本当に素晴らしいものです!