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2016.06.23
植物プランクトン

Shinsuke Koi Product 1

植物プランクトンの増減は、日射量、水温、降雨量などの気象条件に影響されます。
もちろん水に含まれる栄養度にも関係してきます。
光合成を行った際に副産物として糖分、ビタミンを生産する。
これを動物プランクトンが捕食し更にミジンコ⇒コイが捕食する。

一概に植物プランクトンといいますが、多くの種類を総称して「植物プランクトン」
と呼ばれています。
有名なクロレラもその一種で、「緑藻類」の仲間です。
その他には、「藍藻(らんそう)類」「鞭毛(鞭毛)類」「珪藻(けいそう)類」
などです。
もし稚魚池が、かなり富栄養化状態になると「藍藻類」のミクロキスティスと言う
種類が優占率は、全体の99%にもなると言われており他の植物性プランクトンが
ほとんど見られない状態になります。

ミクロキスティスの特性としては、以下のような物があります。
1.湖面表層部に集中分布して光と栄養を独占しています。
5月~8月の太陽光線の幅射量が高い時期に水面上に独占して住んでいます。
それは珪藻類は、池の表面近くに入射する光ではうまく光合成出来ない(光阻害)
ので表面より少し下の場所が適しているのです。

珪藻類は、比重が少し重いのでそれもあって表面より下の位置が適しているのです。
ミクロキスティスは、細胞内にガス空胞を持っているので表面に浮上しやすく
池面表層に独占して住み着くようになります。
したがって下層の植物性プランクトンに光が届かなくなり光合成できなくなり
他の藻類は死滅してしまいミクロキスティスの独占状態になります。

2.ミクロキスティスは、動物プランクトンに捕食されにくい。
湖沼生態系の食物連鎖の中では、植物性プランクトンは、動物性プランクトンの餌に
なります。
ミクロキスティスは、群体を作っているので塊が大きすぎて餌に出来ないのです。

3.ミクロキスティスは、体内に毒をもっているのでミジンコなどが捕食できない。
また体から化学的防御として藻体外にミジンコの摂食行動を阻害する物質を放出
しています。

今回は稚魚池をサンプルとして説明してきましたが、コンクリート池においても
同じ現象は起きます。
今後は鯉に対する酸欠を考える前に「バクテリアが酸欠していないか?」という
考えを持ってください。
バクテリアはコンクリート池の「生命線」です。
バクテリアがいなければ鯉は必ず病気になりますし死亡する確率が非常に高くなって
きます。

English Summary
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