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2021.03.19
奥深い水の世界-9

Shinsuke-Bio-Sponge-2

多くの錦鯉飼育者は、私から見れば密飼育です。
かなりの薄飼いなら空気中に浮遊しているバクテリアがろ過槽に住み着き少ない
有機物を分解してくれます。
しかし現実問題薄飼いは、見ていて少な過ぎて楽しくないですよね?
ついつい追加して錦鯉の数は増えていきます。
生物ろ過は「有機物」を「無機物」にすることです。
ろ過槽に有機物のままであればそれが「ヘドロ」になります。
何故有機物のままなのでしょうか?
それは有機物の量に比べてバクテリアの数が少ないからです。

それでは少しレベルを上げて説明していきます。
上記の有機物成分の多くは「たんぱく質」「炭水化物」「脂肪分」に分けられます。
「炭水化物」「脂肪分」は、バクテリアにより「二酸化炭素と水」に分解されます。
これは比較的にスムーズに行われます。
またこの時二酸化炭素が発生するのでpHも低下していきます。

さて問題は「たんぱく質」です。
分解過程は次のようになります。
たんぱく質⇒アミノ酸⇒アンモニア⇒亜硝酸塩⇒硝酸塩
これで有機物が無機物に変わりました。
目に見えないものですから、複雑怪奇に思われるでしょうがこれが非常に
大事な事です。
特にアンモニアと亜硝酸塩は微量でも錦鯉の死に繋がります。
たんぱく質⇒アミノ酸⇒アンモニア⇒亜硝酸塩⇒硝酸塩
これを成し遂げてくれるのが「バクテリア」です。
決してフィルターマットや強制ろ過機ではありません。
これらはあくまでも「物理ろ過のみ」しか出来ないのです。

さてそのバクテリアを使って効率よく生物ろ過をするためには?
バクテリアが住みやすい環境を作ることが一番大事です。
その為にはバクテリアが決められたろ過槽のスペースにたくさん快適に
住んでもらうろ過材を使用すべきです。
そのろ過材は「バイオスポンジ」です。
現在私の知る限りバイオスポンジに勝るものはありません。

バイオスポンジの詳しい説明は下記アドレスを参照してください。
バイオスポンジ

バイオスポンジの洗浄は定期的にやらなければなりませんが、多くの錦鯉生産現場
では2~3ケ月に1回位です。
ほとんど汚れはなく最終的に「茶色の土(有機物が無機物になったもの)」が
少し溜まるだけです。
当然ながら「Bacto Power」を使用しての話です。

もしBacto Powerを使用しなければヘドロは溜まります。
バイオスポンジはあくまでもバクテリアの最適な住処であるという事です。
ヘドロを分解してくれるのは「バクテリア」です。

バイオスポンジの洗浄の際には、必ず飼育している池や水槽の水を使用してください。
決して塩素が含まれている水道水での洗浄はしないでください。
バクテリアが完璧に死滅します。

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