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2020.05.15
塩とミネラルについて-3

2019-12-4 (8)

その後両生類のような姿に進化した我々の祖先は外敵のいない新天地である陸上に進出したのです。
そして約2億5000万年前には、次第に海から離れて内陸部に進出しました。
そして乾燥した陸地で繁殖を始めました。
ところが海の中と違って陸の上では「ある大事なもの」が不足していた。
それが「塩」だったのです。

生命活動に欠かせないナトリウムが足りなくなると祖先たちは命の危機に直面してしまう。
そこで私たちの祖先は、体のある部分を進化させることで塩不足の危機を乗り切った。
それは「舌」。
塩の味を感じる舌のセンサーが敏感になり陸上に存在するわずかな塩分でも感じ取って摂取する能力を進化させたのです。

舌の内部に「味蕾(みらい)」と呼ばれる味を感知する器官であり細胞です。
旨味、辛い、甘い、酸っぱい、苦いなどの味を感知する細胞たちです。
中でも特に私たちの舌で発達しているのが「塩味を感じる細胞」です。
ちなみに人間は「味蕾」が舌全体で1万個以上もあります。
人間とは凄すぎる生き物と思いますが、陸上で生きていくためにこのような進化を遂げたのでしょう。

今もなお塩にあふれた海の中で生きる魚たちの「味蕾」はわずか200個ほどでしかも塩味にはほとんど反応しません。
淡水魚は水を飲みません。
しかし海水魚は海水を飲みます。
この違いが味蕾の数に影響を与えたのかもしれません。

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