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2015.08.07
免疫力低下(ストレス)について

バイオスポンジ データ軽い JANE

「ストレス」
現在社会ストレスだらけですが、何も言わない鯉ももしかしたらストレスだらけの
池で生活しているかもしれません。
出来るだけストレスを軽減させてあげましょう。

平地の空気中で生活している我々人間にとって酸素の存在を余り感じていませんが、
高地に行くと息苦しさを感じます。
平地において酸素濃度が、ほんのわずか減少するだけで脈拍、呼吸数の増加、頭痛、
吐き気を感じます。
この場合酸素濃度がストレスになります。
これは非常に理解しやすい問題です。

水中で生活する鯉にとってアンモニア、亜硝酸塩濃度が低めであればストレスは
溜まりにくい。
もし多くあればストレスが溜まり病原菌の脅威にさらされます。
これは経験した事無いので非常に理解しにくい問題です。
例えれば「バルサン」を焚いた部屋で生活するようなものです。

良くpH安定の為にカキガラをろ過槽に入れておられる方がおられますが、確かに
pHが酸性に傾けばカキガラが溶けて安定しますが同時にカルシウムイオン、
マグネシウムイオンが水に溶けて硬度が上昇します。
硬度上昇がストレスになり産卵機能障害、体表の粘膜分泌の異常などを起こす
危険性が増します。
適度な硬度上昇は、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどのミネラルが
水に溶けて良い結果を生みますが度が過ぎるとストレスと成り病気を誘発する
危険性があります。

特にカキガラを使用されている方は、定期的に硬度はチェックしましょう。
pH低下を防ぐにはろ過機能アップする事によりかなり改善出来ます。
これも非常に理解しにくい問題です。
例えが少し違いますが赤ちゃんの「オムツかぶれ」
尿に含まれるアンモニアにより皮膚がただれてくる病気です。

人間もそうですが、鯉にとっても様々なストレスを抱えて生活しています。
そのストレスを軽減する事で病気になりにくい体になっていきます。

人間も細菌がもし体内に入った場合でも抵抗力があれば血液中の白血球が
やっつけてくれます。
家族で誰か風邪を引いても全然大丈夫な時もありますしすぐうつる場合もあります。
これなどその時の免疫力によるものです。

ストレスの無い人はいません。
ストレスを感じたらこれに対応して肉体が抵抗しようとします。
人間であればゴルフなどに行き、きれいなグリーンを見ながら軽い運動をする事に
よりストレス発散出来ます。
また海や山に行き清々しい空気を吸い景色を見るだけでストレス発散出来ます。
しかし閉鎖された環境である池で生活する鯉にとってはストレス発散は飼育管理者に
頼るしかありません。

良く病気が出る池においては飼育環境(主に水質)が良くない場合が多いと思います。
どの池も無菌の水ではありません。
病原菌は、池の水、鯉の粘膜などに潜んでいます。
いくら殺菌灯で処理しても無菌にはなりません。
免疫力を上げるしかありません。
水環境を良くするしかないのです。

ですから水環境を良くして病原菌の密度(濃度)を減らす事が、鯉にとってストレス
軽減になり且つ病気になりにくい強い体を作る事だと思います。

病原菌の密度(濃度)について補足しておきます。
硝化バクテリアを優位性に保つ事で病原菌・ウィルスを排除(生息数を減らす)
適切なろ過材、高品質バクテリア、溶存酸素を活用していればヘドロなどは
分解されます。
ヘドロは、pH低下を招き、病原菌の住みかです。

バクテリアが活性しにくい環境とは、一番大きな原因は溶存酸素不足です。
ただしこのケースは、適切なろ過材と高品質バクテリアを使用している事を
前提としての話です。

ろ過がうまく機能していない泉水池においては、ヘドロが非常に多く溜まりやすく
なります。
当然メタンガスが湧いて臭い。
当然ヘドロが溜まればpHの低下を招きバクテリアの生育環境では無くなり水質は
急激に悪化してきます。
当然アンモニア、亜硝酸濃度は高くなり鯉に相当なストレスを与えます。
従って病気に対する抵抗力も落ちてきます。
またヘドロの中で生息している病原菌、ウィルスなどが活発に活動をはじめ
その一部が泉水池に流れ込み
もしも鯉のエラから体内に入った場合抵抗力の落ちている鯉にとって発病する
危険性は多いにあります。

※以前阪神大震災に被災された方の白血球を調べたら減少していたそうです。
原因は震災による「ストレス」でした。
環境を変える事により白血球は徐々に増えていき病気に対する抵抗力も
増したそうです。

鯉の病気の原因のそのほとんどは、ストレスから来るものといわれています

 

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