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- 2023.10.06
- 側線鱗(そくせんりん)について-2
側線鱗には、水流を感知するセンサーがあります。
魚を横から見てみると、鱗から尾びれに向かって1本、または2本の線が伸びています。
これは側線と呼ばれ振動や水圧を感知するセンサーとしての役割があると言われています。
側線は魚の体の両側にあり、側線上にある鱗のことを側線鱗(そくせんりん)と言います。
魚はこの器官から振動や水圧を感知することにより、目による視覚からの情報だけではなく2つの情報によって
群れで行動する時でも互いにぶつかることなく泳ぐことが可能にしています。
側線鱗だけでなく全ての鱗は、カルシウムなどのミネラル分を貯蔵できます。
魚は血液中のカルシウムが欠乏すると、自動的に鱗からカルシウムを補給するようになっています。
これは人間の骨にも同じ事が言えます。
鱗全てが浸透圧機能を持っているということです。
淡水魚は体液より水の塩分の方が薄いので水膨れになってしまいます。
鱗は皮膚表面からの水分の出入りを抑制することで体内の塩分濃度の変化を防いでくれます。
でもメインは鰓にある「塩類細胞」が浸透圧調整のメイン機関だと私は個人的に思います。
問題はここからです。
東南アジアの業者の「どうも紅などの色合いが薄い感じがするのは何でか?」という質問の
答えとして私なりの仮説を出しました。
基本的に魚類は、水温の変化に応じて体温が変化する変温動物と呼ばれています。
変温動物である魚類は、自分では体温調節が出来ないので周りの水温とほぼ同じ体温で
過ごしており水温の変化にとても敏感なのです。
多くの魚類は0.05℃程度の水温の変化を感知できるほど非常に敏感です。
例えば魚類にとって1℃の変化は、人間にとって10℃の変化に相当するといわれるほど。
私はいつも1℃が、人間にとって5℃と言ってましたが、この研究者の考えのほうが正しい
気がします。
私は長く何の裏付けもなく感覚的に5℃と思っていましたが、10℃と考えられた方は
実際に研究施設で計測されたものと思います。
水温の変化に敏感な魚類が、1年中同じ水温であれば水温に対する刺激が無くてそれが色素細胞に影響して
紅が出て来ないのかもしれないという私の仮説となりました。
これは人間に例えれば「五感で感じる」
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触感の機能を使わない環境にもし人間が置かれたら?
精神異常を感じ何にも反応もしなくなるのでは?
緊張感のないボ~っとした時間が数か月続いたら?
覇気のない魂の抜けた人間になります。
1年中水温が変化せず季節の変わり目も感じない時間を過ごした場合色素細胞もボ~っとして
機能しなくなるのでは無いかと自分なりに納得した結論になりました。
何れ誰かが正しい答えを導いてくれるでしょう!