NEWS&TOPICS
- 2017.04.21
- バイオスポンジ誕生秘話
ドライろ過のろ過材として熱帯魚業界で一代ブームを起こしたDupla社のバイオボール。
写真は1991年に発売されたバイオカスケードです。
バイオボールの後継タイプでポリプロピレン製のボール状のろ過材で色が黒いのは
好ましくない藻の形成を避ける為です。
弊社も「バイオスポンジを開発する段階から色は黒」と決めていました。
私がこのバイオボールを始めて見たのは約30年前ドイツで2年に一度行われる
世界最大のペットショー「INTER ZOO」の会場です。
その当時は、ウエットろ過しかない時代で「こんなオモチャのようなものでろ過
なんか出来るわけない」と思っていましたが、社長のHorst E.Kipperさんの話を
聞いていると未だ見ぬ世界を教えられ愕然とした事を覚えています。
そのことが縁でドイツ語の「Das Optimale Meerwasser Aquarium(Dupla社発行)」
の本を辞書を見ながら翻訳しドイツにあるDupla社訪問、西日本での代理店、
オーストラリア ケアンズのサンゴ学校等多くのことを勉強させていただきました。
話はそれましたが、池のろ過材にも似たような材質のものがウエットろ過槽で使用
されているのを見る事があります。
本来のバイオボールの使用法は、あくまでもドライろ過器で無ければなりません。
ウエットろ過でこのバイオボールを使用した場合ドライろ過に比べて1/8しか
バクテリアは、住みつくことが出来ません。
また必ず前処理で目の細かいウールでゴミを取らなければなりません。
何故ならバクテリアの住みかとなるバイオボールにゴミが付着してバクテリアの
住みか少なくなるからです。
また水流においては、タラタラとゆっくり水が流れるようにしないとバクテリアの
分解作業効率が大幅に落ちます。
ドライろ過槽内においては酸素濃度は約95~106%にもなります。
そこで現在ウエットろ過がメインの錦鯉業界においてこのバイオボールに匹敵する
ろ過材として考えられたのが「バイオスポンジ」です。
【バイオスポンジ特長】
1.目詰まりせず水がランダムに流れる。
2.とても効率よくバクテリアに溶存酸素を供給。
3.バクテリア定着性が良いので有機ヘドロを徹底的に分解。
4.掃除が簡単。
5.ボディの色は、バクテリア定着を妨げるコケや藻の発生を防ぐ黒色を採用。
6.ドライろ過材としても使用可能です。
7.バイオフィルム形成に抜群のメリットがある。
このようにしてバイオボールから「バイオスポンジ」が、誕生しました。
耐用年数にも優れたバイオスポンジは日本国内はもとより海外でも多くの業者や
一般愛好家で使用されています。
ヨーロッパの水族館においてもこのバイオスポンジとBacto Powerが使用されて
非常に活躍しています!