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- 2019.12.27
- コーヒーブレイク-9
以前新潟の錦鯉業者から「冬場の光量不足により色落ちがするのでなんかよい方法はありませんか?」と問い合わせがありました。
LEDも考えましたが、当時LEDに関する情報や資料が余りなくてLEDをお勧めすることは出来ませんでしたが「メタルハライドランプ」であれば波長、色温度などのデータがありましたのでこちらの方をお勧めしました。
また私もサンゴ水槽などで使用した経験がありましたので自信はありました。
ただ錦鯉には使用した経験が無かったので多少の不安もありましたが、結果は上々で色落ちせずに冬を越せたようです。
最近は自動車のヘッドランプもメタルハライドランプからLEDライトに変わってきています。
これも時代の流れでしょう。
錦鯉業界でもLEDライトを大手メーカーと組んで実験研究している業者もあります。
実際にこのライトを見たのですけどかなり良く出来た製品でした。
新しい製品や技術を取り入れながら自社で研究する業者の方が、これから日の目を見るのだろうと思います。
下記に簡単に熱帯魚時代の水草に関する光について勉強した一部を紹介しておきます。
「光(照明)」について
光は、植物自体が新陳代謝のために必要とするエネルギーを供給しています。
エネルギーがなくては生長すること事態不可能です。
われわれが、日々恩恵を受けている太陽ですが、それ以上に植物は、太陽の光エネルギーを最大限に利用しています。
一口に「光」といっても、次に述べる波長・照度・色温度などがあります。
波長・・・光は、ラジオ・TVの電波と同じ電磁波の一種です。
よって電波と同じように波長で表されます。
人が見える光は可視光と呼ばれ、波長は380~780nm(ナノメータ)となり波長の短い
方(380nm)から長い方(780nm)へ虹のように紫から赤までの色となります。
そして光の波長単位毎のエネルギーは分光分布で表されます。
また、この可視光よりさらに短い光を殺菌や日焼け効果のある紫外線、長い光を温熱効
果のある赤外線と言います。
照度・・・別名ルクスとも言う。
光源によって照らされる場所の明るさ。
ルクス=面積1平方メートルの面の上にルーメンの光束が照射しているときの照度。
色温度・・各種の光には、赤味・青味などの色合いがあります。
その色合いを客観的数値で表した尺度を色温度と言い、単位はK(ケルビン)で表しま
す。
色温度の値が低いほうから、深赤―橙―白―青白―青と高いほうへ変化します。
つまり色温度(K)はランプが発光する色合いの単位で明るさの単位ではありません。
暖かい色調の明かり(3600ケルビン)は、縦の成長を促進し、冷たい色調の明かり
(約6000ケルビン)は、ずんぐりとした生長を促進する。冷たい色調の管も暖かい色調の
管もルーメン値は大体同じぐらいです。
光束・・・光束はランプ自体から出る可視光の全光束と言いlm(ルーメン)と言う単位で
表されます。
一般に蛍光ランプのカタログ値はこのlm(ルーメン)で表し、その数値が大きいほど
明るいと言えます。
多くの水草が含まれる高等植物では、葉内細胞の葉緑体光受容体、クロロフィル・βカロチン・キサントフィルなどの光合成色素が、ある水準以上の光の強さで光を感じ取り、それぞれの色素のもつ好適波長を受容することで、光のエネルギーを得る事が出来ます。
こうした4種類の光合成色素を持っているので受け取る光の質(波長)に対して適応できるの
です。
だから、皆さんの水槽においても水草がある程度育つのは、この能力を最大限に利用しているからです。植物にとって適正波長が存在するのですから、最低限これは守りましょう。
なお一日の照明時間は8から10時間が理想です。
LEDの光量や波長を研究して「紅、墨、白など」をきれいにする事は十分可能でしょう!
私も時間があれば非常にやりたい分野ですけど、時間が足りないですね!
多分何事にも前向きな考え方の中国、インドネシアでは始まっているかもしれません?
タイで仕事していた15年前からそういう考え方を知っていましたので日本にとっては脅威です!